萩原　平成20年10月に開業した生田整形外科クリニックさんをお訪ねしています。まずは院長のこれまでの歩みを振り返って頂きたいのですが。
生田　昭和59年に神戸大学医学部を卒業し、主に阪神間にある病院の整形外科やリハビリテーション科で勤務医として研鑚を積みました。もともと独立の夢があったものですから、3～4年前から開業のための場所を探していたのですが、出身地の御影に良い場所を見付け、8月に最終勤務地である六甲病院を退職して開業しました。

萩原　お話が前後して恐縮ですが、院長がドクターを志したきっかけといいますと。
生田　私は子供の頃からサッカーが大好きで、ケガとは隣り合わせのような感じで育ちました。で、骨折などで通院してお医者さんと親しくなっていくうち、その仕事に興味が湧き始め、自分も医師を目指そうと思うに至ったわけです。それだけに整形外科やリハビリテーション科と並行して、アスリートやスポーツに親しんでおられる皆様の良きアドバイザーとして、日々の診療に取り組みたいと考えています。

萩原　院内はバリアフリー対応で上窓が大きく、リハビリ中も山の手の風景が思い切り楽しめそうですね。それにウォーターベッドや酸素ボックスなど設備もとても充実しているので驚きました。
生田　設備は私の診療方針をバックアップしてくれるツールだと思っています。例えば酸素ボックスはスポーツ選手が愛用していることで知られるようになりましたが、様々な機器を利用して頂きながら、患者さんを痛みやストレスから解放することが私の務めであると思っています。しかし痛みやストレスの感じ方は人それぞれですので、その方のライフスタイルまで考えをめぐらせながら、一人一人を大切にした治療を実践してまいりたいですね。

萩原　スペースもゆったりしています。整形外科は予後の治療が大切だと聞きますが、こちらのような造りですと楽しく通院できていいですね。ところで、開業から約1ヵ月ですが、手応えはいかがですか（対談日：平成20年10月27日）。
生田　知人や親友から応援してもらいながらの開業でしたが、お陰様で予想以上にスムーズに推移しており、私自身とても感激しています。彼らの気持ちに報いるためにも、地域の方々に広く親しんでもらえるような場所にしなければと、決意を新たにしているところなのですよ。

萩原　では、診療するに当たって院長が心掛けておられることは何でしょうか。
生田　先程も言いましたが、一人一人を大切にした治療です。最近はインフォームド・コンセントが当たり前になりつつありますが、若い世代の方と年配の方とでは持っている情報量や内容が異なります。患者さんの背景を察知しながら世代や環境―つまりライフスタイルに合わせた治療及びアドバイスができればと思っています。

萩原　診察時間についても教えて下さい。
生田　月・火・木・金は午前が9時から正午までで午後は4時から7時まで、水・土が午前中のみで日・祝が休診となっています。当クリニックでは電話とファックスによる予約も受け付けていますので、膝の傷みや腰の違和感、リハビリのご相談など気になることがあれば、お気軽にお越し頂きたいです。

萩原　これだけ設備の充実したクリニックができたのですから、地域の方々はさぞお喜びかと思います。
生田　整形外科やリハビリでお越しになる患者さんはご高齢の方が圧倒的に多いのですが、手足や腰に痛みを抱えていると通院が大変です。当クリニックができたことで「通院の煩わしさから逃れられた」とおっしゃって頂くと、開業して良かったと実感しますね。

萩原　私も若い頃から骨折や椎間板ヘルニアなど整形外科の先生にお世話になることが本当に多いので、通院の大変さはよく分かります。それだけに近くにこのようなクリニックができたことの有り難さもよく理解できます。ところで、患者さんに合わせたサービスをするにはスタッフの協力が不可欠だと思いますが、院長が日頃から皆さんにおっしゃっていることは何かありますか。
生田　スタートしたばかりですので、気負うことなく徐々に生田整形外科クリニックのスタイルをつくっていけばいいのではないかと思っています。それが結果的に患者さんへのサービスに繋がると思います。

萩原　では最後に、将来へ向けての抱負をひと言お聞かせ下さい。
生田　例えば同じ骨折にしても、翌日に登山を控えた方と一般的な主婦とでは当然ながら治療方法が異なります。そのあたりの判断をしっかり行ない、患者さんにとって最適な治療を心掛けてまいりたいですね。お年寄りからスポーツ選手まで幅広く信頼して頂けるクリニックを目指す所存です。

萩原　安心してお任せできるドクターだと思いました。地域の方々のためにますますご活躍頂きたいと思います。